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study of Soetsu Yanagi

「柳宗悦の直観ー美を見出す力」3月24日まで

 

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梅の花の美しい季節となりました。

長く更新滞るなかも見に来てくださった方々、ありがとうございます。

 

お正月に東京の21_21DESIGN SIGHTにて民藝Another Kind of Art展を見ました。

柳宗悦の心偈「今見ヨイツ見ルモ」「」が出品されていました。

 

先週末、日本民藝館の「柳宗悦の直観ー美を見出す力」を観て来ました。

これを観ていなかったら後悔したと思います。めざして行って大正解でした。

出品されているのが、どれもが展覧会の中心となり得るような名品でしたし、

リズミカルで明るい展示で、楽しかったです。

純粋にモノの美しさ、調和に集中できました。

これはいつの時代の何かと考えたり、分かるものがあるうれしさも、

初めてではない方にはあったことも思います。

 

キャプションなしの展覧会は、民藝に携わる学芸員なら誰もが一度は夢見る企画。

それが原点ともいうべき日本民藝館で実現したのは、画期的なことです。

それが可能となるバックアップ体制、トップの理解あってのことと推察いたします。

21_21をさらに深めた内容だったと感じました。

また、来館者の満足度を上げたのは、対照的に常設展示ではキャプションが付いて

いたことだと思います。李朝の部屋以外を個人作家の作品中心でまとめたことで、

わかりやすさという意味で、構成の妙に感心しました。

西館も公開日で見ることができ、そちらで著作物などが紹介されて、知ることに

特化した部屋を設けてあることも、本館との分業がうまく機能していると感じました。

 

直観よりも分析的な感想に傾きがちでしたが、

フォルム、色、材質、すべてから、美の世界を堪能できます。

ぜひ一人でも多くの方に観て頂きたい展覧会です。